『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』—永遠の命と孤独を抱えた、ヴァンパイアの物語⁻

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この映画について

タイトルの通り吸血鬼映画ではあるのですが、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』は想像しているものとは一線を画します。
美しく耽美的な世界観間の存在や愛をめぐる哲学的な問いかけ、そして豪華キャストによる名演。

初めて観たのは中学生のときで、キャスト陣の美しさ・映像・音楽、すべてに魅了され、大人になるまで何度となく観賞しました。観れば観るほどに人生や孤独について考えさせられる深い物語だと感じています。

この記事では、そんな『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を観て心に残ったことをお届けします。


基本情報

項目内容
タイトルインタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(原題:Interview with the Vampire)
公開年1994年
監督ニール・ジョーダン
主演トム・クルーズ、ブラッド・ピット、キルスティン・ダンスト、アントニオ・バンデラス
ジャンルホラー、ファンタジー、ドラマ
上映時間123分

あらすじ(ネタバレなし)

現代のサンフランシスコ。ジャーナリスト・マロイの前に現れたのは、自らを「吸血鬼」だと名乗る黒髪の青年紳士ルイ。
彼はなんと200年にわたる自身の半生を語り始めます。

18世紀末のニューオーリンズ。最愛の妻と娘を同時に失い、絶望の淵に立たされ死を望んでいた彼の前に現れたのが、美しくも残酷な吸血鬼レスタトでした。
ルイは望まぬままに吸血鬼としての生を歩むことになり、孤独と葛藤の日々が始まります。

美しい少女クローディアとの出会い、仲間との別れ、永遠の命を背負うことの重さ――。
吸血鬼の視点から語られる、人間と愛、そして生きる意味をめぐる壮大な物語です。


おすすめポイント

① 美しすぎる映像とゴシックな世界観

蝋燭に照らされた薄暗い館、霧に包まれた街並み、荘厳なヨーロッパの舞台。
映像はどこを切り取っても絵画のように美しく、まるでゴシック小説の中に迷い込んだかのような没入感があります。

② 豪華キャストの圧巻の演技

若きブラッド・ピットの憂いを帯びたルイ。
トム・クルーズの妖艶で残酷なレスタト。
そして幼いながら大人びた演技で観る者を震わせたキルスティン・ダンストのクローディア。

特に注目はトム・クルーズ
アクションのイメージが強い彼ですが、この映画では恐ろしくも美しく魅力的なヴァンパイアを見事に演じています。
当初は原作者のアン・ライスから批判されたキャスティングでしたが、完成した作品を観て「完璧なレスタト」と絶賛に変わったという逸話も有名です。

③ 哲学的なテーマ

永遠に生きるとはどういうことか?
人間らしさとは何か?
愛や孤独に終わりはあるのか?

ホラー要素は控えめで、静かに、深く問いかけてくるストーリー。
観終わったあとに心に残るのは、血の恐怖ではなく “人間の存在そのものへの問い” であり、”私たちに与えられた時間は有限である” ということです。


まとめ・おすすめ度

『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』は、耽美的で美しい吸血鬼映画であると同時に、生きる意味や愛の本質を問う深いドラマでもあります。
吸血鬼映画でありながらホラーではなく、文学的な余韻を残す作品
きっと誰もがこの美しい世界観に惹き込まれてしまうはず。

おすすめ度:★★★★☆(4.4/5)

画像出典:MOVIE WALKER PRESS

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