この作品について
『8人の女たち』は、フランス映画ならではの毒とエレガンスをたっぷりまとった、ミステリーであり、ブラックコメディであり、そして“女たちの物語”です。
雪に閉ざされた屋敷、殺された一家の主、集められた8人の女たち。
全員が容疑者、全員が嘘を抱えている――。
サスペンスなのにどこかポップで、重たいテーマなのに驚くほど華やか。
最初は「なにこれ?」と思いながら、気づけば女たちの会話と感情の応酬にぐいぐい引き込まれていました。
この記事では、『8人の女たち』を観て感じた“女という存在の怖さと美しさ”について、整理して書いてみたいと思います。

基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 8人の女たち(原題:8 Femmes) |
| 公開年 | 2002年(日本公開:2003年) |
| 監督 | フランソワ・オゾン |
| 出演 | カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、ヴィルジニー・ルドワイヤン 他 |
| ジャンル | ミステリー、ドラマ、ミュージカル |
| 上映時間 | 約111分 |
あらすじ(ネタバレなし)
雪に閉ざされた郊外の大邸宅。
クリスマスを目前に、一家の主である男性が何者かに殺害されているのが発見されます。
屋敷にいたのは、妻、娘、姉妹、使用人など、8人の女たち。
外部との連絡は遮断され、犯人はこの中にいる――。
それぞれが抱える秘密、愛憎、嫉妬、過去。
疑いが疑いを呼び、女たちの本音が少しずつ剥き出しになっていきます。
誰が嘘をついているのか。
そして、本当に殺したのは誰なのか――。
おすすめポイント
① 女優陣が豪華すぎる、まさに“女の競演”
この映画、まずキャストが豪華すぎます!!
フランス映画界を代表する女優たちが勢ぞろいしていて、画面の圧がすごい。
年齢も立場も性格も違う8人の女性が、それぞれ全然違う“女の顔”を見せてくれる。
誰かが前に出ると、別の誰かが負けじと感情をぶつけてくる。
その応酬がとにかく見応えありです。
② カラフルでおしゃれなのに、内容はかなりブラック
セット、衣装、色使いはとにかく可愛くて華やか。
なのに語られているのは、不倫、嫉妬、打算、虚栄心。
このギャップが最高にフランス映画っぽい。
「おしゃれ=軽い」じゃないところが、この作品のクセになる魅力だと思います。
③ ミステリーだけど、“女の本性”がテーマ
犯人探しはもちろん大事なんだけど、
それ以上に印象に残るのは、女たちが抱えてきた感情や生き方。
誰もが被害者で、同時に加害者でもある。
きれいごとでは済まされない人間関係が、会話の端々から滲み出てきます。
観ていて「わかる…」「怖い…」「でも嫌いじゃない…」って気持ちが交互にくる、不思議な映画です。
まとめ・おすすめ度
『8人の女たち』は、ミステリーという枠を超えて、
“女とは何か”をちょっと意地悪に、でも愛情を持って描いた作品だと思います。
華やかで、毒があって、ちょっと不穏。
でもなぜか何度も観たくなる。
人間の嫌なところも、美しいところも、全部ひっくるめて楽しめる人に刺さる映画です。
おすすめ度:★★★★☆(4.3 / 5)
ミステリーが好きな人、女性同士の心理戦が好きな人、
そして「クセのある映画が観たい」気分のときにおすすめしたい一本です。

